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アーチ・エネミー(ARCH ENEMY)は、スウェーデンのメロディックデスメタルバンドである。 元カーカス及びカーネイジのマイケル・アモットとカーネイジのバンドメイトだったヨハン・リーヴァ、そしてマイケルの弟であるクリストファー・アモットを中心に結成される。デスメタルに非常に高い叙情性を有するメロディを導入した音楽を特徴とする。また2001年にボーカリストが男性から女性に替わり、デスメタルシーンにおける女性ミュージシャンの活躍の場の拡大に大きく貢献した。 初期の編成は流動的であったが、2001年以降は安定したラインナップを保っていた。しかし、2005年に弟クリストファーが突如脱退。以降、度々ギタリストの交代劇が起きている〔http://trooper.co.jp/artist_archenemy.html〕。 世界的にバンドの人気が拡大したのはアンジェラ加入以降で、それ以前については日本は例外として世界的にはあまり知られていない。現在でも彼らにとって最も大きな市場は日本。日本以外ではフランスでも人気が高く、『ウォー・エターナル』ヨーロッパツアーで、彼らが最も多く公演を行った国がフランスである。 バンド名の読み方に関してはアーチ・エネミーが本来の英単語の発音に近く、バンドメンバーも本来の英単語のように発音しているが、日本でのレーベルであったトイズファクトリーは日本での読みをデビュー当初アーク・エネミーと表記した為、日本ではアーチ・エネミーとアーク・エネミーの二種類の呼び方が存在している。8thアルバム『KHAOS LEGIONS (ケイオス・リージョンズ)』から、アーチ・エネミーが日本盤でも用いられるようになった為〔http://trooper.co.jp/AE_KHAOS_LEGIONS.html〕、この項でも、アーチ・エネミーと呼ぶ。 酒井康は「アーク」を誤りとして批判したこともあり、自身がDJを務めていたラジオ等では一貫して「アーチ・エネミー」と呼んでいた。「archenemy」は「サタン」の意味で、本来は一語である。 ==音楽的特徴== * ダニエル・アーランドソンの激しいドラムに、デスメタル特有のグロウルや強靭なギターリフ、さらに叙情的なリードギターを組み合わせた独特のスタイルを持つ。これはリーダーのマイケル・アモットが参加した最初のバンドである「カーネイジ」(このバンドにはディスメンバーの中核となるマッティ・カルキらも在籍していた)の北欧的な叙情的要素と、彼が敬愛するギタリストマイケル・シェンカーからの影響である。 * マイケルは情緒的で直感的なメロディアスなギターラインを、弟のクリストファーはイングヴェイ・マルムスティーンスタイルの速弾きを得意としていた。後任のギタリスト達もマイケルのプレイスタイルとは異なり、クリーンなトーンでテクニカルなプレイを得意とするギタリストが起用される傾向がある。楽曲におけるギタリスト2人の役割分担はある程度決まっている。リフやリードのハーモニーを弾く場合、マイケルが低いパートを、もう1人のギタリストが高いパートを演奏することが多い。 *クリストファー在籍時は、同じギターフレーズが繰り返されながら片方が変化していく展開の場合は、クリストファーが変化していくパートを弾く。また、クリーンギターやアコースティックギターは全てクリストファーが弾いていた。ただし、ギターのチャンネルの振り分けは決まっておらず、アルバム毎に異なっている。 * テンポ・チェンジをする曲が非常に多く、楽曲に陰と陽の抑揚を付けている。これはダニエルを中心に、メンバーの演奏能力の高さを証明するものでもある。一方、この手のバンドとしては珍しくブラストビートを駆使した楽曲が比較的少ないのも特徴であり、特に1st・3rd・4th・7thアルバムにはブラストビートを採用した楽曲が一切収録されていない。 * 1st~3rdアルバムではギターは2音半下げのチューニングがなされていたが、3rdアルバムに伴うツアー中に2音下げに変更している。これは音程が低すぎて音の輪郭がはっきりしないことやチューニングの不安定さが理由である。4thアルバム以降は2音下げで、ライヴでは初期の曲も全て2音下げのチューニングで演奏されている。 * ヴォーカルのスタイルについては、1st~3rdアルバムで活動したヨハン・リーヴァはハードコア・パンクからの影響を窺わせる、感情を撒き散らしながらグロウルするタイプ。度々ヴォーカルが入るテンポが独特なスタイル。 * その後加入し8thアルバムまで活動したアンジェラ・ゴソウはカーカスのジェフ・ウォーカーやモービッド・エンジェルのデヴィッド・ヴィンセントから大きな影響を受けた、デスメタル由来の無慈悲な強烈さと正確無比なリズム感を持つタイプ。 * 現ヴォーカリストのアリッサ・ホワイト=グラズはジ・アゴニスト在籍当時にグロウルと同時に使っていたクリーンヴォーカルを、アーチ・エネミーでは封印している(実は9thアルバム収録の3曲に導入しているが、注意深く聴かないと気づかないレベル。)。彼女はアンジェラ同様正確なリズム感を持っているが、更なる特徴としてグロウルでの感情表現に長けており、グロウルでメロディを歌い上げる技力も持つ。 *:尚、2015年12月現在、アリッサはあるインタビューの中で、「将来バンドがクリーンな声を入れた方がよいと判断した曲が出来たら、それを実行するのもあり得るだろう。」と答えている。 * 5thアルバム以降は従来の音楽性を基調にしつつ、アメリカのメタルシーンで主流となっている跳ねるようなリズムを多用していたが、7thでは原点に回帰。9thアルバムでは、バンドとしては初のオーケストラを導入した壮大な曲を収録した作品に仕上がった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アーチ・エネミー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Arch Enemy 」があります。 スポンサード リンク
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